立甲:肩甲骨をはがして自由になる

心と身体をひとつにするために、まずは身体をひとつにしなければならない――ということを思いだそう。では、身体を一つにするというのは一体どういうことなのだろうか。

正直、分からない。だって、まだひとつじゃないから。ただ分かっていることがいくつかあって、その最も重要なひとつが「力の流れ(あるいは連動)が肩で切れてしまう」ということだ。切れる箇所は他にも腰や股関節や膝といった大きな関節に現れやすいのだが、とりわけ肩は厄介だというのが実感である。巻き肩(いわゆる猫背)になっている人は特に肩で流れが切れやすいので、これをなんとかしなければならない。

良い動画があまり見つからないので、文字で説明しよう。ざっくり3つの運動をやる。

一つ目。右手で左肩を、左手で右肩を持つ。胸の前で腕がクロスしている状態。このまま両肘で身体の前に大きく円を描くように動く。右回り、左回り。なるべく大きな円を描こう。これは紹介している動画がかなり多い。

二つ目。足を前に出して床に座る。右手で左足を持つ(足の小指側に手を引っかけるように)。そのまま足をぐーっと前に出して背中が引っ張られるようにする。左手右足で同じことをやる。

三つ目。足を前に投げ出して床に座り、手は身体の後につく。そのまま手の位置は動かさずに、ゆっくりお尻を前方に進めていく。限界が来たらそこで肩を回す。すると少しだがまた先に進めるようになる。限界が来たらまた肩を回す(ぐるぐるは回せないので、回せるだけ回せば良い)。これを繰り返してそれ以上無理になったら、手をパッと床から離すのではなく、そこからお尻を後方に戻して元の位置に帰る。

後は日常生活で巻き形になっていることに気付いたら、その都度姿勢を整えること。整えた姿勢を維持することよりも、気付くたびに姿勢を整えることが重要だ。ひもトレを用いるのもいいだろう。色々やり方はあるが、たすき掛けで十分だ。