真向法:下半身の柔軟性向上とその習慣づけ

柔軟性獲得のためにまず真っ先に思いつくのはストレッチだ。方法やバリエーションは山のようにあるが、ここで一つ基本方針を述べておく。「最新科学に基づくやり方ではなく、古い伝統的な技法をなるべく用いる」ということである。

私には何が正しいのかが結局のところ分からない。例えば、健康に良いと言われる食材について調べてみると良い。同じ食材にもかかわらず、必ず「健康に悪い」という意見が見つかるはずである。そしてそのどちらにも「エビデンス」がある。利害・立場・趣味嗜好で全てが変わってしまうのだ。

そこで、時代を超えて伝えられたもの・歴史に磨かれたものをベースに置くことにする。いわば、「科学はおばあちゃんの知恵袋の有用性を追認するに過ぎない」というのが私の基本的立場である(いずれ述べることになると思うが飽くまで原則とするのであって例外はあるだろう)。

今回取り上げるのは、「真向法(まっこうほう)」。これが「古い伝統的な技法」かと言われると微妙なところであるが、仏教の礼をベースにした技法である。詳細は公式サイトやウィキペディアを参照してもらえばいいが、簡単に説明をしておく。

半身不随になった男が実家の寺にあったお経を読み、そこに書いてあった礼拝の仕方を参考に作った体操である。本人はこれにより半身不随を克服した。内容は下半身を中心としたストレッチで第四体操まであり、公式の説明によればトータル3分でできる。

普通のストレッチと違うのは、伸ばすだけではなく、必ず元の位置まで戻すことで血液やリンパの流れを良くすることにも重きを置いているところ。しかし、私が気に入っているのは分かりやすくて短いことである。毎日続けるためにはこの「さっさとできる」というのが必須の要件だ。

また具体的な方法をあっさりと無料で完全に公開している。まぁ、それほど複雑で大層な技法ではないものの、誰でもすぐに始めることができる点が素晴らしい。

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私は自他共に認める身体のカタい人間で当然始めた頃はうまくできなかった。サボりながら週3回程度2年間続けたところで人から「柔らかいですね」と言われるようにまでなった。別にこの方法でなくても2年も続けりゃ身体は変わるんだが、心身統一の一歩をついに踏み出したわけである。

なお、真向法に加えて前後開脚の練習もしておきたい。